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GAMAファミ紹介(12)コリンズ・ベンジャミンさん、竹内久美子さん(水竹町)

外国人も暮らしやすい蒲郡で、人・文化・自然の絆を育む。

コリンズ・ベンジャミンさん、竹内 久美子さん

アメリカの大学で出会い、卒業を機に結婚

 ニューヨーク州出身のコリンズ・ベンジャミンさんと蒲郡出身の竹内久美子さんが出会ったのは、アメリカ・テネシー州の大学です。子どもの頃からいろいろな国に興味を持っていたベンジャミンさんが、久美子さんを含む各国からの留学生との交流の場に参加したのがきっかけだそうです。

 お二人は卒業前の夏休みを利用して一緒に蒲郡へ。ベンジャミンさんにとっては初めての蒲郡であり、初めての来日でした。そのときボランティア活動のため滞在したのが、現在園児や卒園生に英語を教えている「光の園」(蒲郡バプテスト協会附属幼稚園)です。

 その後まもなくお二人は結婚し、ベンジャミンさんの故郷であるニューヨーク州で、新しい生活をスタートさせました。

アメリカの大学で出会い、卒業を機に結婚

ニューヨークから静岡へ、そして蒲郡へ

 ベンジャミンさんは大学院に進み、後に州のオフィスでITサポートデスクの仕事を担当。心理学専攻だった久美子さんは、結婚2年目に長男が誕生するまで、障がい者のグループホームでカウンセラーの仕事をしました。でも、仕事が見つかり次第日本へ来るつもりでいたとのこと。蒲郡での経験がとてもよかったからです。

 5年後、日本での職を得て来日したのですが、それは蒲郡ではなく静岡市。こうして静岡で約3年過ごし、次男も生まれました。そしてついに、初来日でご縁のあった蒲郡の光の園で働けることになり、お子さん二人とともに蒲郡に移ったのです。

日本の様子にカルチャーショック!?

 生活習慣も文化も言語も異なる国から来たベンジャミンさんは、日本での暮らしにとまどうことはなかったのでしょうか。

 「学生で初めて来た時は、新しい経験ばかりでびっくり。でも静岡に来た時は少し心構えができていたので、普通に生活できたと思います。蒲郡の時はかなり慣れていました」とベンジャミンさん。「アメリカと日本は文化が違います。日本人は相手が何も言わなくても気持ちを察するけど、アメリカ人でそういう人は少ない。またアメリカ人は嫌いな人とは付き合わないけど、日本人は人を気遣いながら関係を築いている。私は人との関係を大切にしたいので、日本人の考え方が合います」

 ところが、久美子さんはちょっと違います。「私は18歳から29歳まで11年間アメリカで暮らしたせいか、日本に戻ってカルチャーショックを受けちゃいました(笑)。若くして日本を離れたので、日本の常識がよくわからない。まるで外国人みたいな気分だけど見た目は日本人だから、静岡ではよく人に注意されました。けっこう大変でしたね」とのこと。

蒲郡は外国人にもやさしい

 ニューヨーク州北部と蒲郡は、緑が多くて静かなところが似ているそうです。実は静岡と蒲郡も、海あり山あり美味しい魚介ありで似ているのですが、静岡のほうが都会なので疲れるとのこと。蒲郡のほうが合っているというお二人。静かでのんびり暮らせる上、物価が安くて経済的にもラクだとか。学校や地域に溶け込めるかどうか心配していた三人のお子さんのことも、全く問題ありませんでした。

 日本へ遊びに来るなら東京や名古屋などの大都会が楽しいかもしれないけれど、本当に日本の文化や生活に親しみたいなら蒲郡のほうがいいと、ベンジャミンさんは太鼓判を押します。

バイリンガル子育て

バイリンガル子育て アメリカと比べて子育て環境はどうでしょうか?・・・「アメリカは、国全体が子どもと女性にやさしいですね。でも子育て支援センターや児童館はないし、公園も近くにはない。蒲郡はそういう設備が各地域にあって子どもが安全に過ごせるし、親同士もそこで出会って親しくなれます」と、久美子さんは便利さを実感しています。

 お二人は英語と日本語の両方で子育てしたいと考えていて、家庭ではベンジャミンさんは100%、久美子さんは50%の比率で、お子さんと英語で接しています。ただ家庭だけでは言葉の問題は解決しません。それを広げることができたのは、ベンジャミンさんの職場でもある光の園のバイリンガル保育のおかげ。自然に二つの言語を学ぶだけでなく、言葉を通じて異文化にふれ、グローバルな視野を身に付けてほしいという願いが込められた保育方針なのです。

 

日本と海外の架け橋に

 広い視野で世界を見て大きく育ってほしいという想いは、自分のお子さんだけに留まりません。ベンジャミンさんはこの幼稚園で園児に英語を教えるだけでなく、卒園生にも教える企画を立ち上げ、視野を広げる教育を継続させてきました。もちろん、保護者の皆さんとの関係も大切にしています。この想いは、教室のお手伝いをしている久美子さんも同じです。

 今年、園児と保護者の皆さんと一緒にニューヨークへ行く計画があるそうです。ベンジャミンさんの地元へも行きます。「次はアメリカの人たちが来てくれるように」と夢をふくらませるお二人です。

 これからも、アメリカでの経験を活かした豊かな蒲郡ライフを、ご家族や地域の皆さんとともに楽しんでくださいね。

日本と海外の架け橋に