本文
科学館スタッフによる広報がまごおりコラム「生命の海から」

ハードモード?な寄生生活
特別展をきっかけに、私の中で到来した寄生虫ブーム。寄生虫について調べる日々が続く中で、以前から気になっていた「サヨリヤドリムシ」を知り合いからいただきました。サヨリヤドリムシは、深海に生息するダイオウグソクムシに近い生物で、名前のとおりサヨリのエラや体表にしがみつき体液を吸って生活しています。標本でしか見たことがなかったサヨリヤドリムシですが、この時は生きていたので飼ってみることに。手元に生きたサヨリがいなかったので、エサは新鮮な魚のエラや血合いで代用しました。しかし、しがみつくものの、体液を吸う様子は見られず。長く飼うにはサヨリごと飼育しなければならないようです。なんとも気難しい!
食事のこだわり以外にも、幼体期にはサヨリを探し求めて海を泳いだり、遊泳能力が低下する寄生後はサヨリのエラでひたすらパートナーを待ち続けたりと、なかなかハードな人生(サヨリヤドリムシ生)を過ごすそうです。寄生生活も楽ではなさそう。
今回、残念ながら長期飼育は叶いませんでしたが、写真や標本は大切に保管しています。展示解説などでお披露目する機会があると思いますので、その時は是非ご覧ください。
ちなみに、サヨリヤドリムシはサヨリの内臓や筋肉に寄生することはなく、私たちが誤食することはないのでご心配なく。

サヨリヤドリムシのオス。左側が頭部。釣りをする人は見たことがあるかも?
蒲郡市生命の海科学館 学芸員 高井 芙樹
(2026年8月1掲載)
>> 広報がまごおりについての詳細はこちら(蒲郡市広報がまごおりのページが開きます)

