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QRコード展示解説「珪化木」
この標本は珪化木といい、木の化石です。全長はおよそ10メートルあり、また大変重く、大きいものは一つ500キログラムを超えます。元の木は、2億2000万年から1億8000万年くらい前に生えていたナンヨウスギの一種であったと考えられています。
この木は倒れたあと、川に運ばれ湖に沈んで火山灰交じりの土砂に埋もれ、やがて長い時間のうちに石の成分がゆっくりとしみ込んで、このような木の化石になったと考えられています。この茶色っぽい色は元の木の色ではなく、中にしみ込んだ石の色です。石の成分であるケイ酸がしみ込んだために全体がメノウ化しており、水晶が見られる部分もあります。近づいてみてみると、大変美しい化石です。
この珪化木はアメリカ西部アリゾナ州で見つかりました。アリゾナ州には「珪化木国立公園」があり、そこでは数多くの珪化木が散在しています。
アメリカ西部アリゾナ州
アリゾナ州「珪化木国立公園」
水晶化した珪化木断面