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気候変動適応法による熱中症対策
気候変動適応法の改正について
熱中症対策の強化を図るため「気候変動適応法」の一部を改正する法律が令和6年4月1日より施行されました。これにより国、地方公共団体、事業者が連携して熱中症対策を推進するための法整備がなされました。主な改正内容は次のとおりです。
(1)現行の熱中症アラートを熱中症警戒情報に法定化、さらなる暑さ指数が予想される場合の熱中症特別警戒情報が新設された。
(2)市町村長による「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)」の指定
市町村長は熱中症による人の健康に係る被害の発生を防止するため、当該市町村の区域に存する施設を指定暑熱避難施設に指定することができる。
(3)市町村長による「熱中症対策普及団体」の指定
市町村長は一般社団法人又は一般財団法人、NPO法人等を申請により熱中症対策普及団体に指定することができる。
熱中症特別警戒情報について
気候変動適応法第19条第3項に基づき、国から熱中症特別警戒情報が発表された場合に以下のとおりお知らせいたします。
熱中症警戒情報 |
熱中症特別警戒情報 (熱中症特別警戒アラート) |
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発表基準 | 暑さ指数情報提供地点における、日最高暑さ指数(WBGT)が33に達すると予想される場合 | 暑さ指数情報提供地点における、日最高暑さ指数(WBGT)が35に達すると予想される場合 |
発表時間 | 前日午後5時頃及び午前5時頃 | 前日午後2時頃(前日午前10時頃の予想値で判断) |
市民への周知 | なし | 防災行政無線・安心ひろめーる・蒲郡市公式LINE・Yahoo!防災速報等にて通知 |
暑さ指数(WBGT)とは
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。 暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい (1)湿度、 (2)日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 (3)気温の3つを取り入れた指標です。
暑さ指数 (WBGT) |
注意すべき 生活活動の目安 |
注意事項 |
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危険 (31以上) |
すべての生活活動で おこる危険性 |
高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。 外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。 |
厳重警戒 (28以上31未満) |
外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。 | |
警戒 (25以上28未満) |
中等度以上の生活 活動でおこる危険性 |
運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。 |
注意 (25未満) |
強い生活活動で おこる危険性 |
一般に危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。 |
熱中症特別警戒アラート発表時の熱中症対策
- 熱中症とは、体温を平熱に保つために汗をかいた際、体内の水分や塩分(ナトリウム等)の減少や血液の流れが滞ることのほか体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされることにより発症する障害の総称であり、死に至る可能性のある病態でありますが、適切な予防や対処が実施されれば、死亡や重症化を防ぐことができます。そのため、全ての国民が自助の徹底を行うことが重要です。
- 特に、脱水状態にある人、高齢者、乳幼児、からだに障害のある人、肥満の人、過度の衣服を着ている人、普段から運動をしていない人、暑さに慣れていない人、病気の人、体調の悪い人などは、熱中症にかかりやすい「熱中症弱者」です。「熱中症弱者」の方々は、自助による熱中症予防行動が難しい場合もあることから、家族や周囲の人々による見守りや声かけ等の共助等積極的に行うことが大切です。
- 以下のとおりの熱中症予防行動の実施の徹底をお願いいたします。
- 室内等のエアコン等により涼しい環境にて過ごす※。
- こまめな休憩や水分補給・塩分補給
- 身近な場所での暑さ指数(WBGT)を確認※※した上で、涼しい環境以外では、原則運動は行わない等の対策の徹底
- 熱中症にかかりやすい「熱中症弱者」は自ら積極的に対策を徹底し、周囲の方も熱中症弱者への声かけを徹底
- ※熱中症対策としては、涼しい環境への避難が大切ですが、それができない場合(自宅のエアコンが故障した場合等)は、衣服を緩めることや重症化等の予防に、皮膚を濡らしてうちわや扇風機で扇ぐことや、氷やアイスパックなどで冷やすことも対策として考えられます。
- ※※個々の地点の暑さ指数(WBGT)は、環境によって大きく異なるため、黒球のついたWBGT測定機器等を用いて独自に測定することが推奨されます。
- 熱中症対策としては、涼しい環境への避難が大切なため、市町村が事前に指定を行っているクーリングシェルター(指定暑熱避難施設)※が指定の時間帯に開放されます。自宅にエアコンがある場合等、涼しい環境が確保できる際には、クーリングシェルターへの移動は必須ではありません。
- ※クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)とは、暑さをしのげる場の確保として、市町村長が、冷房設備を有する等の要件を満たすことから指定した施設(公民館、図書館、ショッピングセンター等)となります。詳細については、市町村の発表している情報を参照願います。
- また、管理者がいる場所やイベント等について、暑さ指数(WBGT)などの実測の上、責任者が、管理者がいる場所やイベント等において、適切な熱中症対策が取れていることを確認し、適切な熱中症対策が取れない場合は中止・延期の検討をお願いいたします。
指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)について
指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)とは、国から「熱中症特別警報情報」が発表された場合に、極端な暑さをしのぐための施設として、市民等が冷房設備を備えた施設に避難する場所となります。
※蒲郡市指定の施設はこちら