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9月26日、市民まるごと赤い電車応援団(19団体)は、蒲郡南駅前広場で結団式を開催しました。広報がまごおり11月で特集を組んでお知らせしましたが、このホームページでは、完全版を掲載します。
昭和11年の開通以来、「地域の足」として公共交通を支えてきた名鉄西尾・蒲郡線。名古屋鉄道株式会社のこの路線の運営は、大変厳しい状況を迎えています。
この区間の平成20年度の輸送人員は、約299万人、平成10年度の約342万人から10年間で、およそ43万人減少しています。また、この区間の収支は、平成19年度は約7億700万円の赤字を計上、平成20年度は約8億7400万円の赤字となりました。
この状況を改善するため、名古屋鉄道株式会社と沿線にある西尾市、蒲郡市、吉良町、幡豆町の2市2町で「名鉄西尾・蒲郡線対策協議会」を平成18年4月に設立し、これまでに6回の協議の場を設けました。今年1月に開催された協議会では、名古屋鉄道株式会社から「一事業者だけの運営ではもう限界である。今年度末までに、方向性を示してほしい。」といった提示に対し、沿線2市2町は、「三河地方南部の広域ネットワークを構成する重要な路線であり、高校生や高齢者などの地域の住民にとって欠かすことのできない路線である。」と回答しました。その後も名古屋鉄道株式会社に対し、公共交通機関として一層の経営努力をお願いするとともに、国、愛知県の参加のもと路線存続に向けた協議を継続しています。
そこで、この問題を市民のみなさまに、知ってもらって、いっしょになって考えていただきたい。そして、「名鉄を存続させるんだ。」という気運を盛り上げるために、19団体の応援団発起人が集まり、発起人会がスタートしました。発起人会は、
等活発に意見が交わされ、9月26日蒲郡南駅前広場で開催する「市民まるごと赤い電車(西尾・蒲郡線)応援団結団式」に向けて準備を進めました。
当日会場では、開始前から市内7中学校の生徒と応援団発起人が「市民まるごと赤い電車応援団設立趣意書」、「西尾市・吉良町・幡豆町の観光マップ」、「エコモビリティのちらしとティッシュ」を通りかかる人に配布し、結団式前から盛り上がりをみせました。開始時刻には、総勢約500名の参加者で広場は埋め尽くされました。
10時30分、総合司会の蒲郡中学校3年の星野実咲さんと形原中学校3年の中澤綾乃さんが元気に開会を宣言。山本喜是応援団長(蒲郡市総代連合会会長)は、19団体の発起人を一人ずつ紹介し、「決意表明する代表者の気持ちをしっかり受け止めていただき、いっしょに考えていきましょう。赤い電車を利用しましょう。」と力強く訴えかけました。
名鉄西尾・蒲郡線がなくなってしまうかもしれないということは、受験生にとって非常事態です。もし、赤い電車がなくなってしまったら、僕たちは、高校進学するのにとても困ります。交通が不便になり、高校へ入学したときに通うのがとても難しくなってしまいます。バスがあったとしても一度に名鉄のような人数で乗ることができません。となると、市内や近くの高校へ行くことが精一杯となってしまい、市外や遠くの高校へ行きたくても行けなくなってしまいます。そうすると、進路の選択肢が減ってしまいます。また、蒲郡市の毎年の行事に参加するためこの赤い電車を使って蒲郡駅にくるお年寄りや家族連れ、小中学生や高校生はたくさんいると思います。この赤い電車があるからこそ、蒲郡市の行事は盛り上がると思います。僕は、今日のこの結団式にも赤い電車を利用して来ました。これからの蒲郡市の活性化と発展や僕たち子どもたちの将来のためにこの赤い電車は絶対必要な存在です。だから僕は蒲郡市を愛する一市民として、この赤い電車を今後もずっと残して欲しいと思います。
私は、高校時代から名鉄西尾・蒲郡線を利用し、今年で35年になります。名鉄の存続問題は非常に大事なことです。新政府は、国際公約で25%のco2削減を発言しました。私たち個人個人が実行しなければ達成できません。地球の環境にやさしい電車を利用しましょう。
今私たち中学生は練習試合、合同練習、市の大会など部活で名鉄を利用しています。赤い電車は乗っていても外から見てもとても美しく大好きです。赤い電車はまちの一部となっています。このまちの姿をこれからもずっと残してほしいです。10年後20年後も赤い電車が走っている姿を心から希望します。
西浦、形原、塩津の高齢者が病院や買い物で不便になります。私たち老人クラブ3600人が名鉄を利用しますので、是非残してください。西浦のがん封寺などに行くのに名鉄を利用したいと思います。我々老人クラブも会員全員でアイデアを出し頑張っていきますのでよろしくお願いします。
私たち親にとって、蒲郡市にとって次世代を担う子どもたちは宝です。その宝物の将来の大いなる可能性をつまないようにするために名鉄西尾・蒲郡線は不可欠なものです。蒲郡市にとっても名鉄が途絶えてしまうと活性化にはつながりません。今回は行政や名鉄の企業努力に頼ることだけでなく、私たち一市民としてこの名鉄問題を捉え利用促進を図っていきたいと思います。PTAとして、さまざまな学校授業、PTAの活動を通じて皆さまのアイデアを基に名鉄利用促進を図りたいと思います。
私の息子は5歳で、電車が大好きで、将来の夢は電車の運転手になることです。このように電車は子どもたちに将来の夢を与えてくれる乗り物です。交通機関としてだけでなく、将来の子どもたちの夢を守るためにも、皆さんといっしょに守っていきましょう。これからも皆さまにお知恵をお借りすると思います。よろしくお願いします。
私たち視覚障害は、車も自転車も乗ることができません。そんな私たちは、鉄道など公共交通機関は足そのものです。そんな足を大切に思い、皆さまといっしょに大きな声を出して赤い電車を守っていきたいと思います。私たちといっしょに赤い電車にのらまい。
私は、毎日名鉄西尾・蒲郡線を利用して通っています。自宅は一色町で、廃線になった名鉄三河線のかわりに名鉄フレンドバスで吉良吉田まで行き、吉良吉田から名鉄西尾・蒲郡線に乗り換え、約1時間かけて通っています。以前名鉄の事故で蒲郡から吉良吉田までバスで行きました。電車なら30分のところ、バスは、1時間30分かかりました。大学には私と同様の学生もいます。このことをしっかり知ってもらい利用促進に努めることを誓います。
私は通学で名鉄東幡豆駅から蒲郡駅まで利用しています。私はバレーボール部に所属し、帰宅が遅くなることもあります。現在通学時間は40分程度ですが、廃線になってしまうとより長い通学時間がかかります。高校生活に影響が出てきます。私の周りの名鉄を利用している友達、また蒲郡高校を希望する後輩も本当に困ってしまいます。私にとってまた周りの多くの人にとって、名鉄西尾・蒲郡線は生活に欠かせないものです。私たち高校生もこれから何をすればいいのか考えなければならないと思います。
蒲郡あけぼの幼稚園の福井園長から、会場の皆さまに、「いっしょに目を通してください。またいっしょに読みましょう。」と力強い趣意書を朗読しました。
「趣意書」
名鉄西尾・蒲郡線の利用者数は年々減少し、名鉄存続への話し合いが行われています。今、走っている赤い電車がなくなることを想像してみましょう。赤い電車を利用して通学している学生を。高校受験の選択肢が少なくなる小中学生や園児たちを。また、今まで培ってきた地域の活力・文化は衰退し、魅力のないまちになってしまいます。
健康や環境に配慮した交通行動を実践してみましょう。健康のため、また環境のために名鉄やJRを利用しマイカーの利用を少し控えてみましょう。家から駅、駅から会社の道のりを自転車や徒歩にすると適度な運動になります。と同時にCO2削減につながります。
そこで、私たち蒲郡市民が、次世代のために、自分のこととして考えることができるか、しっかり話し合ってみましょう。
私たちは、皆さんとともに、蒲郡市民の総力で、名鉄西尾・蒲郡線を存続させるため、「市民まるごと赤い電車応援団」を結成しました。皆さんが名鉄に乗車するという行動が、名鉄を存続していくために、今どうしても必要なのです。私たち一人ひとりの力で、この蒲郡のまちに、赤い電車を残しましょう。
この市民まるごと赤い電車応援団応援メッセージ号は、皆さんの応援メッセージを掲載したメッセージボードを幡豆町、吉良町、西尾市へリレーし、2市2町の沿線市町の気運を盛り上げたいと思い企画しました。1両目は蒲郡市、2両目は幡豆町、3両目は吉良町、4両目は西尾市の皆さんから応援メッセージをいただきます。完成後は、いろいろな場所に展示する予定です。また、皆さまからの利用促進のアイデアを募集するため「アイデア箱」を企画しました。実現が可能であるか、不可能であるかなど関係なく幅広くアイデアを募集しています。このアイデア箱は、市役所1階ロビーに設置してあります。また、事務局(企画広報課)へメールを送っていただいても構いません。多数のご意見をお待ちしています。kikaku@city.gamagori.lg.jp
多くの皆様方に参加いただきましてありがとうございました。19団体のみなさまのアイデア、お力で本日を迎えさせていただきました。決意表明をお聞きしまして、行政(市役所)として大変重い課題をいただきました。電車が残るのは皆様の思いですが、残るためには、最終的には、名鉄がどれだけの赤字の範囲でOKするのか。どれだけお金がいるのか。ということに集約されてくると思います。本日は、国会のお忙しい中、鈴木代議士にも市民の一人として参加していただいています。また大竹県議会議員、蒲郡市議会からは鎌田議長さん、伴副議長さんをはじめほとんどの議員の方々にも参加いただいています。こういう方々の力をお借りしながら、国に何を要求するのか、愛知県にどういうことをやってもらうのか、名鉄はどう考えているのか、行政として責任をもって協議の場に出たいと思います。先ほどアイデア箱の話がありました。皆さまからアイデアをいただきながら進めていきたいと思います。最終的には市議会にいろいろな提案をはかり、名鉄存続に向けて皆さんとともにがんばりたいと思います。各議員の皆さま方、是非ご協力をお願いします。本日はありがとうございました。
市民まるごと赤い電車(名鉄西尾・蒲郡線)応援団結団式のフィナーレは、蒲郡あけぼの幼稚園園児85名による鼓笛演奏で幕を閉じました。「僕たちの幼稚園は鹿島町にあり、毎日赤い電車を見ています。今日も赤い電車に乗ってきました。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、赤い電車をなくさないでよ。お願い!」という思いを乗せた演奏が披露されました。演奏終了後、園児全員が「ぼくらは、ずっと、あかいでんしゃおうえんだん、おー!」という元気な声で幕を閉じました。
結団式終了後、蒲郡駅南側に、スナックとわたがしのブースを設け、参加者の皆さまで賑わいました。
この応援団結団式は、あくまで名鉄存続への第一歩です。応援団発起人をはじめ、これから一つひとつ名鉄利用促進をみなさま方に提案していきます。また、この活動の趣意をご理解いただき共鳴していただけた方がみえましたら応援団事務局までご連絡ください。次の一歩、またその次の一歩につなげるため、みなさまのご協力をお願いします。
蒲郡市総代連合会、蒲郡市老人クラブ連合会、蒲郡市小中学校PTA連絡協議会、蒲郡市子ども会連絡協議会、ふれあいレクタイム、蒲郡商工会議所、蒲郡市観光協会、蒲郡高等学校、蒲郡東高等学校、三谷水産高等学校、蒲郡あけぼの幼稚園、愛知工科大学、蒲郡青年会議所、蒲郡市立看護ソフィア専門学校、蒲郡市社会福祉協議会、がまごおり市民まちづくりセンター、蒲郡市小中学校校長会、沿線小中学校長代表、蒲郡市保育園父母の会連絡協議会19団体。
蒲郡市
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