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蒲郡市環境対策協議会の開催内容を報告します
蒲郡市環境対策協議会開催報告
令和6年8月23日(金曜日)に関係官公署、公的団体の代表者、学識経験者から選任された委員により蒲郡市環境対策協議会を開催しました。この会議は、本市の環境政策に関し協議し、又、ご意見をいただくことを目的とするものです。
当日の会議では、蒲郡市副市長(協議会会長)からあいさつがあり、事務局が令和5年度の環境関係事業報告をし、続いて各委員の皆さんから意見等をいただきました。
環境事業報告資料は以下のとおりで
事業報告資料P6からP10 [PDFファイル/1024KB]
事業報告資料P11からP15 [PDFファイル/845KB]
事業報告資料P16からP20 [PDFファイル/586KB]
今回の会議における委員の方々の発言要旨は次のとおりです。
海の水質実験について
委員
昨年度豊川浄化センターを見学し、栄養を適度に調整しながら、水を綺麗にするというテストを期間限定で行っていると伺ったが、その後どうなったか。
事務局
水質の汚濁の関係の中で、栄養不足に陥らないよう調整していることは聞いている。蒲郡市でも浄化センターで試験的に執り行っているが、その調整をバランスよくやることは難しい。成果については、矢作川の方でアサリの生育などに効果があったと伺っている。
委員
おっしゃるとおり社会実験で東三河地区は豊川の浄化センターから、西三河の方は、矢作川の浄化センターから出していただいている。今は非栄養化といって栄養が足りない状況。特に水産生物のアサリやとり貝などがとれなくなった。その背景にあるのは、水温が高くなったことも原因の可能性があるが、環境施策で豊かな海の栄養が少しずつ足りなくなり問題となった。特にアサリの実入りが悪く、これは明らかに栄養が足りないからということで、社会実験を2年間行っていただいている。その結果を水産試験場が調査したところ、海苔も品質のいいものがとれ、高値で売れるようになってきた。アサリについても西三河はアサリ漁業のメインであるため、量の把握がしやすく、試験チェックを行った。そこではやはり漁業者の感覚としても、少しずつ資源が戻ってきているという状況が明らかになってきた。東三河の場合は豊川浄化センターよりも蒲郡の三谷が主体。豊川付近は組合もなく、実態の把握が難しいが、試験レベルであれば肥満度が戻るなど、アサリの生息には、好適な状況になっている。漁協からこの取り組みを継続してほしいという話もでており、またデータをとり、栄養添加をしていった方がいいのかという議論も進んでいる。
豊川浄化センターと矢作川浄化センターでは規模が違う。矢作川浄化センターの方が水量も多く、その分栄養を出せる。浄化センターの方は非常に厳しい制限があり、管理に苦労している。皆さんの関心が高いことはありがたいこと。
委員
蒲郡の処理場にも、もう少しリンを出して欲しいという要望を出している。しかし、蒲郡の場合は管理方法が違い、基準を緩めてしまうと微生物が死んでしまう可能性があり、難しいと言われた。
ごみ出しについて
委員
ごみを出すのが大変。今学校ごとにコンテナを置いて回収をしているが、好きな時に出せるため助かっている。しかし、年齢的な理由などでそれでもごみが出せない方がいる。
事務局
ふれあい収集などを行っている地域もあるが、蒲郡市ではできていない。ごみの収集運搬だけでなく、片付けから支援が必要なところがあるため、福祉部局等と考えていく必要がある。
除草剤について
委員
除草剤の規制はあるのか。動物などが死んでしまう可能性があるので気になっている。
事務局
市販で売られているものもあるため、法令に適した対応をしていただければと考えている。公共施設では極力使わないようにしているとは思うが、この暑さの中で生育状況が変わり、強く除草をしていかなければならない場合もある。また皆様のご意見をいただきたい。
緑地化について
委員
涼みんはいい取組だと思う。新しいものを設置するのと同時に緑地化をすることが大切。コンクリート化し使いやすくすることは必要だが、いきなりコンクリート化するのではなく、エコトーンを作るなど、生物がまだ暮らせるように余剰を残すことも重要。温暖化を和らげるのは生物相だという意見もあるため、せっかくある蒲郡の自然を極力減らさず、うまく活かす方法があるのではないかと思った。
事務局
枝葉が生い茂り道路を遮断している状況を改善していかなければならないという中で、一方で緑地化をしていかなければならない。ゼロカーボンは二酸化炭素の発生量を抑えるとともに、吸収量を増やすことが必要なため、緑地化は大切なものだと考えている。林業や河川のことを踏まえると、東三河全体をみて行っていくものだと考えている。
ごみの処分について
委員
知多半島にゆめくりんという大きな焼却施設があるが、草刈りで出た草などの植物のごみに関して堆肥化している。蒲郡市はミカンをはじめ、農家が多く農業系、バイオ系の廃棄物が多くでるような都市のため、積極的にそういった取組が進められるとよい。
事務局
蒲郡市も以前堆肥化を行っていたが、人手、場所、臭いの問題もあり、中止をしている状況。しかし、農協を通じてチップを無償提供し有効活用していただいている。今後の課題としてはエネルギーとして活用できないかというところで、現在研究をしている。
生態系の調査について
委員
蒲郡市全体でどこの地域にどんな生き物がいるかという生き物レッドデータブックを調査し作るべき。岡崎市ではレッドデータブックが作成されており、豊橋市も調査がされ重点的に保全すべき場所が指定され、豊川市もそのような調査がされている。蒲郡市の景観を守っているのも生態系だと思われるため、特に日本で絶滅に瀕している生き物がいないか調査が必要ではないかと思った。持続可能なゼロカーボンシティを進める上では非常に重要だと思う。
事務局
現状市での調査は河川での調査で止まっている。現在一色で処分場をつくっているが、そいういった際には個別で開発の時に調査をしている。ゼロカーボンについても、太陽光パネルの公害や廃棄等の問題もあるため、促進区域を設けるような場合には調査が必要であると考えている。
マイクロプラスチックについて
委員
毎日ごみ拾いをしているが、春日浦の海などに農業をする際に撒く、粒上のプラスチック被膜が堆積している。東京湾での調査では、捕獲したカタクチイワシの8割からマイクロプラスチックが検出された。マイクロプラスチックは、環境ホルモンと呼ばれ、野鳥の繁殖能力の低下などに影響する。蒲郡は下流の地域であるため、上流からの影響もある。
事務局
マイクロプラスチックについては、豊川の方で豊橋技術科学大学が調査していると伺っている。蒲郡市の場合は小さな河川ではあるが、形原や西浦の一部数値が高くなっているのは、肥料なども影響していることが予想される。マイクロプラスチックについても県の調査で留まっているが、生物への影響については行政では行き届かないところもあるため、活動団体で取りまとめながらご提言いただきたい。
委員
マイクロプラスチックは農業だけでなく、衣服の香料などにも含まれる。出す人と被害を受ける人が違うため、規制ができない、そこが問題だと考えている。
道路上のごみについて
委員
国道や市道などで、ごみの処理の仕方がかわるのか。
事務局
管轄によって、国道、県道となると県の処理、市道は市の処理となる。基本的には捨てられない環境を管理者がつくりながら、環境部局が看板をつける等して、周知や啓発を根気強く行っている状況。
鹿について
委員
野生の鹿を見つけた。蒲郡に野生の鹿がいることは普通なのか。
委員
昨年農林の方で、猟友会が30頭くらい撃っている。これから秋から冬にかけて繁殖期に入るため、豊川、音羽の方から入ってくる。もともと蒲郡にはいなかったが、そちらから入って来るケースが多い。今も坂本や清田地区は蒲郡で一番多く鹿がいる。
委員
たまに日曜日にやりますから注意してくださいとあるが。
委員
あれはカラスなどの鉄砲撃ち。皆さん勘違いをされているが、それだけのもの。
委員
全国的に増えているが、鹿がいることは生態系の劣化で非常にリスクがある。
漂着ごみについて
委員
今度台風が来る。漂着ごみについて、港の場合は港務所にお願いするが、海岸の場合は市でもできることがあるのか。
事務局
台風など状況をみながら海岸漂着物の回収を行っている。
委員
クリーンキャンペーンの際に地域のボランティアの方々で前もって集めていただき、片付けを環境清掃課にお願いしている。
事務局
場所により違うが、山にしていただけると効率よく回収ができる。クリーンキャンペーンは各地区の総代さんをはじめ、地域の住民の皆さん、様々な企業にもご協力をいただいているため、感謝申し上げたい。