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蒲郡の歴史と文化財 相楽町の三月田第二・三号墳

ページID:0127000 更新日:2017年8月17日更新 印刷ページ表示

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相楽町の三月田第二・三号墳

三月田第二・三号墳は市東部の相楽町にあります。
御堂山から延びる丘陵の、日当たりの良い南斜面に、2つ仲良く並んでつくられました。
この古墳は、平成8年、荒井地区の開発計画による工場用地造成工事に伴う緊急調査として、
同年3月4日から28日にかけて発掘調査が行われました。

調査の結果、第二号墳は直径約14メートル、第三号墳は直径約13メートルの円墳であることが分かりました。
また、ともに「横穴式石室」と呼ばれる棺を納める石組みの部屋を持っていることも分かりました。そして、
死者へのお供え物として、第二号墳では金銅製の耳かざり1点と土器の破片が数点、第三号墳では
土器の破片が数多く出土しました。

この古墳で注目されたのは、出てきた土器の位置です。とくに第三号墳では、棺の部屋からではなく、
手前の通路から沢山の土器が出てきました。なぜでしょうか。
これは、2人目の棺を入れるために、最初にあったお供え物を棺の部屋から通路に出したからです。
横穴式石室のある古墳では、このように、1つの部屋を何回も使うことがよくあります。
これを「追葬(ついそう)」と呼びます。
後から葬られる人は、最初の人の家族であったり、同じ村の仲間であったり様々です。
一緒のお墓に入るわけですから、とてもつながりの強い人であったことは想像できます。

この古墳は、地元の方々の熱意で、現在は古墳公園として整備されています。ここからの三河湾の
眺めは素晴らしく、ひょっとするとお墓の人は、この古墳からの景色が気に入ったのかな?と思ってしまいます。

nasi

 三月田第三号墳石室